人の「主観」には個人差や雰囲気と言った曖昧な要素が多く、その形状、質量、大きさを定量化することが難しい。
古代より、古代宗教や多くの哲学者の間で「自己」と、その周りに展開する「世界」との構造を図として顕す試みが行われてきた。サンスクリット語で「円」を指すマンダラ( mandala)の使用もその一例である。マンダラを使用した表記方法は近代の学者の間でも多く用いられてきた。 西洋では精神分析学の領域で、 C.G.ユングが「心」を具象化する方法として円を使った「マンダラ」を多く試みている。
日本の例をあげれば 民俗学者 柳田国男をして " 日本人の可能性の極限 " と評させた世界的な博物学者、南方熊楠の「南方マンダラ」がある。彼は 科学と大乗仏教の哲学とを接合する世界認識の方法としてマンダラを使用した。また他の例として宗教学者 中村元や 社会学者 鶴見和子らの試みもあげることができる。
我々がGNHの研究における難題である「主観」を扱うにあたり、先達が試みたマンダラを使ったアプローチを試みるに至った。現時点では、まだまだ完成に程遠い段階ではあるが研究を重ね改良を加えていくものとする。